WONBIN

アジョシ

元祖韓流四天王の一人で、韓流スターのウォンビン主演の『アジョシ』は2010年の韓国映画で、ウォンビンは韓国のアカデミー賞とも言われている『大鐘賞』(テジョンしょう)で主演男優賞をこの映画で受賞しました。ウォンビンファンならずとも、ウォンビンの男前ぶりにノックアウトされます。映画のウォンビンがあまりにも男っぷりが良く、かっこよすぎてデートの時にはカップルで行くべからず・・とも言われたそうです。映画を観て、ふと横に座る彼氏を見たら「タコ」に見えてしまうから。というのがその理由。ウォンビンはこの『アジョシ』で初の本格的アクションに挑戦しました。ウォンビンのアクションも見どころ満載です。そして共演者には、「冬の小鳥」で子役ながら演技を絶賛されたキム・セロンが共演しています。

『アジョシ』の公開は韓国で2010年8月4日。日本では2011年9月17日に公開されました。2010年度の韓国興行収入は1位を記録した映画でもあります。

映画のあらすじ

張り込み中です。張り込みをしているのは、麻薬課のオ・チゴン刑事たち。

オ・チゴン刑事たちは、2ヶ月に渡って、麻薬界の大物であるオ・ミョンギュ社長の周囲をずっと張り込み続けているのです。そんなある日のこと、ようやく取引現場を押さえることができました。しかし、肝心の覚醒剤の現物が見つからずオ・チゴン刑事たちは途方に暮れるのでした。なぜ覚醒剤が見つからなかったのか?!それは、ダンサーのヒョジョンが覚醒剤を受け取ったウェイターをスタンガンで気絶させて覚醒剤を奪ったからです。テシク(ウォンビン)は、街の片隅にある古ぼけたビルで質屋を営んでいます。テシクには1人です。彼には恋人も家族もありません。そしてお客さんの他に、友人が訪ねてくる様子もありません。世の中に背を向けてひっそりと暮らしています。彼のもとには質屋のお客さん以外には、テシクの隣の部屋に住む少女ソミ(キム・セロン)が訪ねてくるだけだした。まだ幼い少女のソミを一人で育てている母親は、クラブダンサーとして働いていて、自分の暮らしで手いっぱいの様子です。娘ソミの世話まで手が回らず、お小遣いもろくに渡していません。少女ソミはテシクのことを「アジョシ」(おじさん)と呼んで、慕っていました。ある日のこと、ソミがテシクのところにMP3プレーヤーを預けに尋ねてきました。ソミはテシクに親しくいつも語りかけてくるので、テシクはソミにだけは心を許していました。テシクは食事中。ソミは目ざとくソーセージを見つけ一緒に食事をとります。ソミにテシクに「お金を儲けてどうするんだ?」と尋ねると自慢げに「ネイルアートをするのよ。私はクラスで一番上手なのよ。アジョシにもしてあげる。最近はおとこもするのよ」と話をしますが、テシクはチラッと見るだけで、ソミのスプーンにおかずを乗せてあげます。ソミ「みんなが言うんだけど、アジョシは本当にやくざなの?オンマ(母)もアジョシがセクハラ犯だから気を付けろって。」テシク「おまえは、オレが悪人に思えるのか?」ソミ「なんとなくだけど・・監獄が似合う気がします」と正直に答えるのでした。その時、ソミの母親がカメラとカメラケースを質草として持ってきました。ソミの母親は、オ・ミョンギュ社長のナイトクラブでウェイターから覚醒剤を奪ったダンサーでした。

テシクは慣れた手つきで、質草のカメラをチェックします。そしてカメラとケースを預かり、ソミの母親に質札を渡します。ソミの母親はテシクに「警告しておくけど、うちの子にへんなことをしたらただじゃおかない。絶対にヘンなことしないで。人妻の私を誘惑するのは許すけど、ソミにへんなことをしたら容赦しないから。あんたの金玉を引きちぎってやるから。もしあんたが困って寂しいなら私を誘惑してみるか?あんたのすました感じもなかなかだし、なんなら相手してあげてもいいけど」とソミの母はテシク言います。しかし、テシクはソミの母親に対して、何ひとつ言葉も発しません。そんなテシクを見て、ソミの母は悔しそうに引き下がっていきました。そんな頃警察では、オ・ミョンギュの部下が証拠不十分で釈放されたのでした。オ・チゴン刑事は悔しがり、 「捕まえたらあさってやる。」と。

オ・ミョンギュ社長は、マンソクを激しく怒りつけて殴ります。それは不覚にも覚醒剤を奪われた失態を犯したからです。マンソクは、オ・ミョンギュ社長に 「子分らに命じて捜しています。覚醒剤を奪った奴をみつけたら・・・」と言い訳をするのですが、マンソクは言い訳するが、「臓器売買をする奴は、これだから信用できない!」と言い放ち「中国の奴らは、1億6000万人が大麻を吸って、2600万人がメタムフェタミンをやってる。1100万人がヘロインをやっている。ぼろもうけの大儲けだ。UN軍がそう言ってる。3日。中国の奴らを引き止められる期間は3日だ。その間におまえらがヘロインのサンプルを探せなかったら、おまえと弟を ”人体の神秘展” に送りこんでやるからな。 人肉商売をやっていれば、それがどういうことかわかるだろう?」とオ・ミョンギュ社長は言い放ちマンソクは脅えるのでした。 「三清教育隊を再び作って捕まえて放り込めば国がよみがえるんだ」とオ社長は言い放つのでした。ソミの母親と共謀して、ヘロインを奪ったソンシクは「おいブツはどこへやった?!」とソミの母親を問い詰めます。 「奪ったのは私よ。半分は貰わないとね、違う?」とソミの母親が言い放つと、ソンシクはソミの母を殴ります。 「おい、よく聞くんだ!このクソ女。8対2ならいい条件だろ。キチガイじみたこと言わないでさっさと明日までに出せ!」とソンシクは脅します。 「笑わせるなよ。直接処分しちまって雲隠れしたらそれで終わりってことだ!」とソミの母も負けずに言い返します。 「おまえ、分かってんだろ!奴らがどんな奴か。知ってるか?キチガイ女め。よく考えろ!」とソミの母を殴り飛ばしてソンシクは立ち去ります。

そんなところへソミが帰宅しました。母は「外で遊んできなさい」とソミに言うと、そのままヘロインにおぼれていきます。ヘロインの快楽に溺れる母の声をソミは台所で聞きます。そんな母の声を聞きたくないソミは耳を塞ぐのでした。テシクはその頃、喪服にアイロンをかけています。アイロンをかけながら、カレンダーを見るテシクです。カレンダーにはしるしが付いています。明日は妻の命日です。母の喘ぎ声に我慢できなく耐えきれなくなったソミがテシクの所へ訪ねてきました。ソミはテシクに「本当だよ。オンマの友達が帰ったらこの部屋から出て行くから」とテシクの部屋に上がり込みます。ソミはテシクに「アジョシのあだ名を知ってます?質屋の幽霊だって。」と話します。「私のあだ名、わかる?」ソミ。「何だ?!」とテシク。「考えてみてくださいよ。」とソミは言います。そんなソミにテシクは枕を出して、ソミを自分のベットに寝かせてあげます。「ゴミ箱です。」ソミは自分のあだ名を答えます。「叔母さんが、オンマが妊娠した時にゴミ箱を蹴って足の指を折ったの。それから私ずっとゴミ箱。笑わせるでしょう?」とテシクに話ますが、テシクは「寝ろ」と何の反応も見せないで、ただ一言。「質屋の幽霊とゴミ箱。何かのIDみたいでしょう?!」とソミはテシクに質問しますが、テシクはなにも答えません。

テシクは椅子の上で朝を迎えました。翌朝テシクが目を覚ますと、ソミの姿はもうありませんでした。そして冷蔵庫にメモが貼られていたことに気が付きます。メモには「材料が足りなくて手を抜いたの。可愛いと思って許して(笑)」ふとテシクが自分の指を見てみると、テシクの薬指だけにネイルアートが施されていました。テシクは喪服を着て納骨堂を訪れます。その納骨堂には、愛する妻が眠って愛する妻の写真と、小さな子供の靴が供えられていました。テシクは幸せだった日々を思いだし、表情が曇っていきます。納骨堂の帰り道で、テシクは偶然ソミが見知らぬ親子に殴られている場面にぶつかりました。そこでは、警官まで駆けつけています。そしてソミがカバンを盗んだのか?!と尋問されていました。ソミは私は知らない。としらを切り通しています。そしてそんなソミに対して婦警は「大人を呼ばなきゃダメよ」と、言い放つのでした。そんな時にソミはテシクに気が付き、テシクに向かって指をさします。婦警は 「アッパ?(お父さん)」とソミに尋ね、ソミは頷きます。しかし、テシクは黙って立ち去ってしまうのでした。

そんな頃マンソク、弟のジョンソクへ電話をかけていました。そしてソミの母親がヘロインを盗んだとドチから連絡があったことを伝えます。それを聞いたジョンソクは憤慨するのでした。ソミとテシクは、近所の文具屋でばったりと会います。ソミはテシクを無視します。テシクは「怒ったのか?」と尋ねますが、ソミは答えず品物を万引きして駆け去っていきました。テシクは「さっきの品物はいくらですか?」と文房具屋の主人にお金を差し出します。「放っておくんだ。子供というものは元々盗みなどしながら育っていくものだから。あの子は、いつも一人で遊んでいるじゃないか?いいか、他の父親と同じように連れて来なさい」とお店の主人は話し「サービスだ」と言って笑うのでした。

テシクはソミの後をついていきます。ソミはテシクを振り返ります。「私のMP3返して」、そして1枚のカードを差し出します。「私はお金がないから、これを差し上げます。これは私の宝物のカード。全てに勝つ」ソミはそう言うと走り去っていきました。ソミが振り返ると、ソミの目には涙が・・。 「アジョシ。アジョシも私が恥ずかしいんでしょう?だから、知らんぷりをしたんでしょう?!私は大丈夫です。クラスの友達もそう、先生もそうだし。オンマも、迷子になったら電話も住所も知らないフリをしろと言います。お酒を飲んだら、一緒に死のうとばかり・・乞食とわたしを罵る子供よりも、アジョシの方が悪い人。それでも私は憎みません。アジョシまで憎むことになったら、私が好きな人が一人もいなくなります。そう考えると、ここが痛むの。だから、アジョシを憎めない」心臓を叩きながらソミは言いました。テシクは悲しい表情で、ソミの後ろ姿を見送るのでした。

ソミが家に戻ると、口元をテープで張られて軟禁されている母の姿がありました。ジョンソクに軟禁され、ドライヤーを押し付けられて、やけどを負っている母の足を見てソミは脅えます。あまりの恐怖に、ソミは立ちすくむだけでどうすることもできません。その頃、テシクの部屋にはマンジョン兄弟の手下のドチたちが部屋に侵入していました。ドチは「俺たちが捜しているものがある。おい協力して貰わねえと。」とナイフを抜きます。テシクは黙って財布を差し出しました。ドチは 「こいつ!チンピラだと思ってやがんな・・・」とテシクの行動に怒ります。その瞬間に、テシクは財布にナイフを挟んでナイフを奪い取りました。あまりにもあっという間の行動に、ドチは驚愕します。そしてテシクにドチの部下が歩み寄ると・・ あっという間にテシクにやられてしまいます。ジョンソクは「見つかったか?」とドチに電話をします。ドチは声を震わせながら 「それが・・ちょっと、ヤバイです」そこへ、マンジョン兄弟のボディーガードをしているラムノワンが現れます。尋常でない様子のテシクを察したラムノワンは「ちょっと雰囲気が違うようです」とジョンソクに伝えます。

ジョンソクからの電話をラムノワンはテシクに渡します。ジョンソクは 「アジョシ、誰だよ?」と尋ねますが、テシクは 「質屋で捜すのは間違いだ。通報はしないからさっさと行け」と一蹴します。まったく動じないテシクを見てジョンソクは愉快そうに笑います。「おぅいいだろう。捜し物がみつかればとっとと消えてやる。パク・ヒョジョンという、女が昨日荷物を預けただろう?バッグとカメラ・・それを出すんだ」とジョンソクは告げます。 「質屋は半日が過ぎて一日分の利息を貰うんだ。元金8万ウォンに利子1600ウォン。本人が持ってきたら渡す」テシクは少しも動じず答えると、ジョンソクは更に愉快に笑います。ジョンソクはソミとソミの母を拉致していたからです。拉致されていることを知ったテシクは、黙ってカメラとバッグをラムノワンに手渡します。ラムノワンはカメラバッグを切り裂くと、白い粉の入った袋が現れました。ドチは匂いを嗅いでヘロインだと確認すると、その瞬間、テシクに倒された仲間を銃殺するラムノワンでした。携帯電話を残して立ち去ります。その様子にテシクは呆然とします。仲間をいとも簡単に殺す残忍さゆえ、ソミの身を案じて、テシクはラムノワン達の後を追うのでした。

テシクはソミが拉致された車を追いますが、車には追いつくことができずに、ソミたちは連れ去られてしまいました。ジョンソクは「クソったれが!何も解決できないでよぉ!ボクシング、合気道とか、そんなもんか?!」とドチを蹴ります。ドチは 「兄貴、兄貴が直接見ないと。めちゃ超早くて、何も見えなかった」と言い訳します。「そうかぁ、上手くやった。どっちにしても捨て駒が必要だったしな」とジョンソクはバカにします。ラムノワンが「目をつぶらなかった」と一言。「銃を撃った時も、少しも怯えなかった」ドチの言葉にラムノワンも頷きます。ラムノワンも、テシクが只者ではないことを感じていたのでした。携帯電話が鳴ります。ラムノワンが置いて行った携帯電話です。マンジョン兄弟からの指示でした。テシクは指定された車に乗り込みます。そのテシクの姿を隠れて確認するマンジョン兄弟です。テシクは駅前で車を止めます。「コンソールボックスを見ろ」と指示があります。コンソールボックスには、コインロッカーの鍵が入っていました。鍵の番号のロッカーには、「故障」と書かれていました。ロッカーの中身をテシクは持ち去りました。